的確な問診は、腰椎椎間板ヘルニアの診断や、どの場所にヘルニアがあるのかを推定することが可能となります。ですから、問診や病歴はMRIやCTなどの画像検査と同じくらい重要なのです。
実は、腰椎椎間板ヘルニアだけではなく、全ての病気について、その病気を診断するためには、的確な問診に始まります。
ここでは、腰椎椎間板ヘルニアに特徴的な病歴や臨床症状について考えます。
①痛みの場所と、痛みの広がり;腰椎椎間板ヘルニアは普通、足の痛みがでます。足のどの場所が痛いのか・・とっても重要です。
274人の患者さんで行った研究では、診察や病歴から痛みの場所を特定し、そこからヘルニアの場所を推定しました。その後、腰椎MRIを行って、実際に椎間板ヘルニアがあったかどうかをしらべたところ、その精度を10段階評価(10が満点)で表すと8あったそうです。特に、「ひざ下まで広がる痛み」、「腰の神経がつながる場所の痛み」、「咳やくしゃみで痛みが強くなる」、「痛み発作がある」といった特徴的な病歴が重要でした。
第5腰椎、第1仙椎がヘルニアで圧迫された患者さん80人を集めて調べた研究があります。発症様式、痛み程度、労働災害、側弯症、こむら返り、SLRテスト、筋力低下、筋肉の萎縮、腱反射異常、感覚障害など、たくさんの要因の中で、どの項目がヘルニアの場所を的確に推定できるのか・・答えは、「痛みの場所」でした。
患者さんの中には、痛みが強すぎて、「足全体が痛む」といわれる方がいます。その中でも、特にどこが痛いのかわかれば、ヘルニアの診断にぐっと近づきます。
病院へ受診するまえに、強く痛みがでたとき、どこが痛かったのか・・これに注目してみてください。診断がかんたんにつきます!!
医者も助かります!!
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