お疲れ様です・・・今日は「母の日」。日曜日でふつうは休日です。お疲れ様とは、職場で仲間とかわす言葉です。本日も私とその仲間は、病院にいました。休日くらいは家族と一緒にすごしたいのですが、大事な患者さんがいますので、そうもいきません。家族には、いつもほったらかしで申し訳ないです。。ただし、家族も私の立場や考えには理解を示してくれ、いつも気分良く病院へ送り出してくれました。感謝感謝です。
日頃、妻への感謝の意味もこめて、妻の好きな花を送りました。白いアジサイとボルドー色のダリアです。照明が陳腐なため、いい塩梅では撮影できませんが、実際はとても凛としてきれいです。
ふと思うのですが、私は一昨年に実母を亡くしました。私にとって、母の日には感謝するための実在する対象は存在しないのです。もちろん、亡母には今でも感謝しています。ただ母の日に妻に感謝の念を込める・・なんかおかしい感じがします。
ここで提案したいのですが、「妻の日」、「夫の日」を新設したい!!もちろん、妻へは日々感謝しかありませんが、大手を振って感謝できる記念日があってもいいのでは。。そう感じた2021年の母の日でした。
さて、本題です。昨日のブログでは、頚部脊柱管狭窄症とは何ぞや?について投稿しました。
本日は、その治療方法についてです。
この図は、治療前の頚椎を背中側から撮影した3D-CTという画像です。頚椎が立体的に映っています。まるで、恐竜の骨格みたいです。頚椎の一つ一つに棘がついているみたいです。実際は、この棘に筋肉が付いていて、その筋肉が伸びたり縮んだりすることで首が動くのです。この頚椎の奥に脊髄の通る隙間(脊柱管)があります。実際の手術では、この頚椎の一部に手を加えて、脊柱管を拡大させます。すぐ近くに、脊髄や椎骨動脈などの重要な組織があります。実際の手術では、操作する場所と大事な組織との、その距離は数mmしかありません。少しでも、手元が狂うと一大事に及びます。その手技は、職人技というか、ある意味Artだなと、手術をしていていつも思います。
この図は、手術後の画像です。わかりにくいかもしれませんが、骨を切断したり、上手く折り曲げたり、人工骨を埋め込んだりして、脊柱管を、つまり脊髄の通り道を拡大させます。これで、脊髄は一生安泰です。これ以上、傷つくことはありません。もちろん、脊柱管狭窄症の治療は、対症療法として薬で症状だけを抑え込む選択肢もありますが、やはり根本的には狭窄を解消することが一番です。
この手術は、時間が平均1.5~2時間、出血量も平均50mlくらい、傷の大きさも約3~4cmで行えます。
このブログを読んでくださっている患者さんで、手術方法だけでなく、術後の経過や、手術以外の選択肢、日常生活の注意点、、などなど。ご質問のある方は、医療相談を受け付けます。下記のコメントに書き込んでいただきましたら、時間の許す限りお答えします。
それでは、本日はこの辺で。おやすみなさい。
先生、お世話になります。診療日誌読ませていただいています。私の手術は、2時ごろ始まって6時半ごろまでだったと思われますが、実質の手術時間は、どれくらいだったのでしょうか?
頸部の脊柱管を拡張する手術をしていただき6月27日で4週間が過ぎました。今のメイルを作成する姿勢・食事の姿勢では、首・肩に痛みを伴うコリがあります。朝方は和らいでいますが、夕方・夜にかけてこの痛みはまだきつい状況にあります。少しずつ時間の経過とともに痛みが和らぐことを期待する日常生活です。10日後の7月8日にはどの程度和らいでいるか楽しみにしています。
毎日4000歩くらいウォーキングとラジオ体操をして体調をチェックしています。4000歩の後半は、首と肩の痛みを伴うコリがまだきつくなります。
手術前の足先のシビレは、術後は少し違ったシビレが残っているようです。他方、指先の軽いシビレがでてきたようです。また、特に左腕に筋肉痛もでています。これは首・肩の痛みを伴うコリと関連した尚樹かもしれませんが、ラーメンのどんぶりを持ち上げると重たく感じます。腕の筋力が回復していないようにも思われます。
無理せず、日常生活を7月8日まで続けます。
直接のコメントでなくて済みません。
寺町 信雄さん
コメント有難うございます。琵琶湖大橋病院の高山です。
実際の手術時間は、再度、カルテから正確な情報の入手が必要なため、今しばらくお時間をください。
これまで多くの患者さんを治療させていただきましたが、脊髄の圧迫が取れている以上は、時間の長短に違いはありますが、
ほとんどの皆さんが、寺町さんのような術後症状は軽快しておられます。
MRIでの画像検査は、術後3-6か月後に施行することが一般的です。
その検査の結果を待っていただけましたらと幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
それでは外来で、寺町さんにお会い出来ますことを楽しみにしております。
大津脊椎脊髄センター長
京都大学 医学部 臨床教授
医学博士 高山 柄哲
寺町さん
御連絡有難うございます。
頭部の留め金については、誠に申し訳ございませんでした。
明日、お時間が許しましたら、BOHまでおこしいただけませんでしょうか。
私の同僚の牧Drが外来を開いております。
申し送っておきますので、是非受診ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
脊椎脊髄外科 高山 柄哲
先生、返信ありがとうございます。明日2日に牧先生の所でうかがわせていただきます。ご配慮ありがとうございます。寺町信雄(2021∸10∸1)
寺町様
ご連絡有り難うございました。
牧DRには、申し送り済みです。
ご遠慮なく、BOHへ来院下さいませ。
高山柄哲
寺町です。お世話になっています。琵琶湖大橋病院で5月29日に手術を受け7週間が過ぎました。お聞きした意見があります。右奥歯に炎症が起きていて治療が必要のようです。上向きに寝て頭が水平溶離下向きの姿勢で治療を受けることになりますが、頸椎への圧力は大丈夫でしょうか?もう少し先延ばしして治療をした方がよいでしょうか?お教え下さい。
高山先生へ:
7月18日付メイル文は言葉足らずですので、補足説明を追加します。ご迷惑をおかけします。
1週間前から右下奥歯で物が亀なくなり、左側だけで物を咀嚼する日々となりました。右下奥歯の炎症の痛みには廃車での治療が必要と思われます。クラウンを剥がして、炎症処理をすることになると思われます。治療イスの上向きに寝て、頭部は水平よりは下向きの姿勢で治療することになると思います。そこで、先生にお聞きしたいのですが、治療に際して頸椎への圧力は大丈夫かということです。治療に際しては、カラーを装着して治療を受ける予定です。もう少し治療を8月中旬くらいまで延期した方がよいと思われますか?アドバイスをいただければ幸いです。
寺町 信雄
寺町 信雄 様
御連絡有難うございます。
琵琶湖大橋病院の高山です。
歯科治療が必要とのことですね。
頚部脊柱管狭窄症については、手術によって解消されています。
手術日からおよそ2か月経過しております。
創深部も安定化しているものと考えます。
つまり、手術前よりも脊髄にとっては安全な状態となっています。
歯科治療のみならず、様々な日常の動作に関しても制限なく行っていただいて結構です。
どうぞよろしくお願いいたします。
高山 柄哲