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腰椎椎間板ヘルニアの画像その4

MRIの診断的価値

現在のところ、腰椎椎間板ヘルニアの診断には、MRIが最も優れた検査方法であることは確実です。まず、痛くない。造影剤も使わない。放射線被曝もない。良いとこだらけです。

MRIは狭い筒のなかに体ごと入らないといけません。それでも閉所恐怖症でなければ、MRIはとても優れた検査です。

脊髄造影、CT、MRIを比べた研究では、診断の精度はMRIが最も優れていました。

椎間板造影検査とMRIでは、診断精度は同等かややMRIが不利でしたが、単純なヘルニアを診断するには十分な正確さがあります。MRIは磁石をつかった検査ですが、磁石の強さが弱いMRI器械でも十分にヘルニアの診断が可能という結果でした。

MRIの弱点ですが・・・

MRIは見え過ぎて困ることがあります。つまり、ヘルニアの症状がないのに、MRIではヘルニアがあるという結果がでることです。

腰痛や足の痛みが全くない67人の方をMRI撮影したところ、60歳以下では10人に2人、60歳以上では3人に1人の割合で腰椎椎間板ヘルニアがありました。

つまり、ちょっとした椎間板ヘルニアでもMRIでは見つかってしまうので、どの場所のヘルニアが症状の原因なのか?ほんとに足の痛みはヘルニアが原因なのか?といった基本的なところで迷いが生じることもあるのです。

見え過ぎて困るMRIですが、じゃあ、MRIでいくつかヘルニアがあると診断された場合、どのヘルニアが犯人なのでしょうか?それを決定するためには、どうすればいいのでしょうか?方法があるのでしょうか?

次回は、ヘルニアが2つ以上あったとき、真犯人を当てるための検査について発信します。

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