腰痛に対して治療を行っても、気持ちが沈んでいると、治りが悪くて慢性化します。
まだ3か月も経っていない腰痛患者さんが、慢性的な腰痛に移り変わるポイントとして、年齢、以前に腰痛を起こした、うつ、仕事上の問題、仕事上の不満などが関係するといわれています。
その他、交通事故や職場での障害によって腰痛が出た場合などは、補償問題があったり、心理的な苦痛があったりすると腰痛が慢性的なものになるといわれています。
非特異的腰痛(原因がはっきりしない腰痛)の患者さんでは、恐怖回避思考(痛みに対して、不安や怖さを避けるために日常の生活活動を極端におさえるような行動や考え方)があると、慢性的な腰痛になってしまう危険性があります。
つまり、慢性的で長く続く腰痛とならないために、早いうちに積極的に痛みの治療をおこなって、くよくよせず、2週間から1か月たてば、思い切って日常生活や仕事へ復帰することが良いと思われます。
私の患者さんの中で、交通事故で首が痛んだり、腰痛が起こったりした患者さんがおられます。特に被害者側の患者さんで、更に加害者が何の謝罪も連絡もしない場合。そして、1か月を超えていつまでも病院へ通っている場合なんかは、ほんとにいつまでもいつまでも腰痛に悩んでおられる方が多いです。
早期に集中的に痛みの治療を行って、安静にして腰を休ませてあげることが重要です。そして、「えいやっ!」と普段の生活に思い切ってもどる患者さんのほうが、慢性化しないように思います。
逆に交通事故の加害者側は、全く腰痛や頚部痛を起こさないか、起こってもほんとにわずかな期間だけで良くなっている場合がほとんどです。
やっぱり、痛みって、メンタルによって強く左右されます。
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