食事療法2
前回は、骨粗鬆症の治療を行う場合、カルシウムは絶対に必要ですと発信しました。
しかし、吸収されたカルシウムが骨に蓄積されるかどうかは、骨を作り出す環境によって決まります。カルシウムだけでなく、他の栄養素の摂取やバランスが大事なのです。
それでは、骨粗鬆症の治療のためには、他にどのような栄養素が必要なのでしょうか。
①ビタミンD
②ビタミンK
③マグネシウム、ビタミンB群
などが挙げられます。
ビタミンDは、魚やキノコに多く含まれます。特にお年寄りで不足しがちな栄養素です。その原因は高齢になると脂質、脂身が吸収されにくくなること、皮膚で作られるビタミンDの材料が少なくなる、日光浴が少ないなどがあります。1日に15~20μgの摂取を目指しましょう。
ビタミンKは、葉っぱの野菜、納豆に多く含まれます。1日に250~300μgの摂取を目指しましょう。
ビタミンは脂質に溶けて体に吸収される脂溶性ビタミンと、水に溶けやすい水溶性ビタミンに分けられます。脂溶性ビタミンはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKです。水溶性ビタミンはビタミンB群、ビタミンCです。脂溶性ビタミンは、摂取しすぎると体の中にどんどんたまっていきます。その結果、取りすぎとなって、体に変調をきたす可能性がありますので注意が必要です。
ビタミンB群などは、通常の食事で十分に摂取できますが、食事量が少ない場合などは水溶性ですのでサプリメントなどで補充をすることも可能です。
骨粗鬆症の治療で、控えるべき食品はこれといってありませんが、リン(加工食品、清涼飲料水など)、食塩、カフェイン(コーヒー、紅茶)、アルコールなどは取りすぎに注意が必要です。
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