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骨粗鬆症の治療④

運動療法 

「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」から。

骨粗鬆症患者さんと運動療法の研究は少ないです。多くは、閉経後女性が運動すればどうなるかといった研究がほとんどです。

【骨密度】ウォーキング、下肢の筋力訓練などは骨密度が上昇します。また、動的荷重運動の太極拳などは、骨密度を維持するのに有用との報告があります。

【骨折】背骨の骨折を予防するために、背筋を鍛えることが大事です。最大の筋力の3割程度の負荷をかけて背筋運動を1日10回、週5日くらい行うと背筋の筋力と骨密度が上昇し、骨折が明らかに減少するといわれています。

最大筋力はRM法で目安をつけます。RM法とはRepetition Muximunの略です。ある重さに対して、何回くらい反復運動ができるのかを、患者さんごとに決めていく方法です。1回しかできない運動を1RM、5回くらいは繰り返して行うことのできる運動は5RMといいます。1RMを決めることは、高齢の方やすでに骨粗鬆症のある方では危険です。何回繰り返せるのか回数で検討をつけます。4回くらい繰り返せる負荷4RMはだいたい最大筋力の90%、8回繰り返せる8RMは80%、12回繰り返せる12RMは70%、20RMは60%、30RMは50%といわれています。

バランス運動ですが、実際によく行われるのは、片脚起立訓練(フラミンゴ療法:片脚立がうまくできない方は、手すりがある状態で1日に1分の片脚立ちを3回、これを6か月)、太極拳(片脚立ちが15秒以上できる方)がおすすめです。

もっと軽い運動では、やはりウォーキングです。1日8,000歩以上を週に3日、これを1年以上行います。8,000歩はキツイという方では、歩数を時間にかえて1日30分のウォーキングとして下さい。歩数は考えずに。その代わり、筋力訓練を追加して行います。特に脚と背筋ですが、最大筋力の半分くらいを1日5回、週に2日ほど続けてください。

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