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頚椎症性脊髄症

頚椎症性脊髄症」は、頚椎脊柱管の狭い状態に経年的な頚椎の変化と頚椎の不安定、そして軽い外傷が加わって脊髄麻痺を発症する全ての病気

日整会;頚椎症性脊髄症診療ガイドライン2015から改変

「頚椎症性脊髄症」・・・なんか難しい名前です。

ヒトの頭は、だいたい同じ大きさです。もちろん、八頭身のモデルさんのように小さく見えることもありますが、おおよそ4kg~6kgくらいです。

簡単にいうと、体重の10%くらいといわれています。体重50kgなら頭は5kg、体重70kgなら頭は7kgです。

ボーリングの球ほどある頭を、頚椎という背骨と、首や肩、背中の筋肉が支えています。そして、なんと「うつむく」だけで、頭の重さ の数倍の負荷が首にかかってしまいます。

頚椎は、7つの小さな骨がならんでできています。その骨が椎間板をはさんで重なり、いくつかの靭帯で連結されています。

頚椎はリング状の形をしています。その「輪っか」がならんでできた管を頚椎脊柱管といいます。

元々、頚椎脊柱管の広さはヒトそれぞれですが、年をとることで確実に狭くなっていきます。

狭くなった頚椎脊柱管・・これは仕方がないです。

なにせ、体重の10%もある重い頭を、わずかな骨と筋肉で一生かけて支えなければいけません。

負担がかからないわけがありません。

最近では、スマホをみたり、パソコンで仕事をしたり・・

以前からも、裁縫、ピアノ、家事など。首を「うつむかせて」する仕事がたくさんありました。

そうなると、余計に頚椎に負担がかかります。結果、ますます頚椎脊柱管が変形して狭くなります。

日常生活でのわずかな動きや姿勢でも、脊髄が刺激を受けたり、小さな傷がついたりします。

大津脊椎脊髄センターへ診察にこられる患者さんの中に、枕を高くしないと気持ち悪くて眠れない、美容院で上を向いて施術をうけていると背中に電気がはしる、歯科医で治療をうけているときに腕がしびれてくる、洗濯物を干したり高い棚にある荷物をとろうとしたらめまいがする・・・いろんな症状をうったえる方がたくさんおられます。

みなさん、原因がわからずに、そのまま過ごしてしまうのです。

そしてだんだんと、脊髄に傷がつき、その傷跡がのこります。

知らず知らずのうちに、後戻りのできない状態になっていきます。それが、「頚椎症性脊髄症」なのです。

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