弱オピオイド
オピオイドとは、いわゆる医療用麻薬のことです。その作用、副作用が比較的弱いものを弱オピオイドといいます。
麻薬・・というと、ちょっと怖い感じがします。
でも、普通のお薬で効かない痛みによって、日常生活が苦しい方には、しっかりとした使い方をしている限りは、安全で有効なお薬です。
私の外来でも、多数の患者さんが、弱オピオイドを使って普段の生活を送っておられます。
【トラマドール】
お薬の例としては、トラムセット、ワントラム、ツートラム、トラマールなどがあります。
急性腰痛・・・あまり効果がないようです。
慢性腰痛・・・論文7つのうち、6つで有効という結果がでました。
坐骨神経痛・・しっかりした研究はありません。
副作用・・便秘、眠気、むかつき、食欲低下などが、よく出ます。使っているうちになれてきて、気にならなくなるようですが、飲み始めはちょっと頑張りが必要です。
【ブルレノルフィン】
お薬の例としては、レペタン、ノルスパンテープなどがあります。
急性腰痛・・・しっかりした研究はありません。
慢性腰痛・・・論文3つのうち、全てで有効という結果がでました。
坐骨神経痛・・しっかりした研究はありません。
副作用・・便秘、眠気、依存性などが、よく出ます。
オピオイドは、比較的安全とはいうものの、長く使わない方がいいような印象です。
使うとしても、短い期間をきめて、いろんなお薬を順番につかっていくことがおすすめです。
一つのお薬を長く使うのではなく、いくつかのお薬を一つずつ順番につかうようにしましょう。
この記事へのコメントはありません。