脊椎外科の手術と、例えば産婦人科の手術、、、
どちらが難しい手術で、技術の必要な手術なのか、、
もちろん、患者さんの状態や、病気の種類や進行度、様々な条件がことなる術式で比較することはできません。
でも、一定の尺度で、手術の難易度を図る必要があります。
というのも、ほんとに時間もかからずに合併症の少ない手根管症候群の手術と、術中に体外循環装置を使って行う心臓手術とは、やはり比較にならないくらい、医師にも患者さんにもストレスが異なるのです。
別々の診療科で行う手術には、それぞれ特徴があり、それぞれ特殊な技術が必要です。一概には比較することはできないのですが、一応、保険点数というものですべての医療行為の「価値」が定められています。
本日は、後縦靭帯骨化症に対して頚椎椎弓形成術という手術を行いました。また、同時に左C7神経根症に対して神経根孔拡大術を行っています。
でも、保険点数はどちらかしか与えられず、一緒に行える手術であっても片方の保険請求しかできないのです。
これでは、患者さんのストレス、執刀医のストレスのかかり具合は全くことなり、保険点数がつかないなら、片方の手術しかしないでおこうといった考えが生じます。
でも、それじゃあ、患者さんにとっては良くありません。せっかく、一緒に手術が行えるのに、片方の手術しか保険点数が付かないとなると、執刀医もやはり片方しかしません。
なんとか、現制度を改正して、的確に行った複数の手術には、それ相応の保険点数がつけられるようにした方がいいです。
もちろん、本日の手術では、片方しか保険点数の請求はしていません。
不公平のない制度が望まれます。
この記事へのコメントはありません。